ネット上には「35歳限界説」「逃げ癖の末路」といった記事がよく見られます。
それだけ気になる人が多いのでしょう。私も検索したことのある一人です。
ADHD持ちは逃げているつもりがなくても、酷い先延ばしがそのまま「逃げ癖」に繋がってしまうこともあります。
この記事では、実際に様々なことから逃げて35歳になった私の実体験を書いていきたいと思います。
- 逃げ続けると人生どうなるのか
- 逃げることのメリット・デメリット
- 人生のやり直し方
このような話題が気になる方、現在進行系で逃げてしまう方の反面教師となれば幸いです。
逃げ続けた先には何があるの?
結論:逃げ続ける人生はキツイ
逃げ続けた先に何が待っているかと言うと、越えられないレベルに高くなった課題の壁です。
30代までズルズル逃げたとしたら、年齢分のたまった課題の山がそこに現れます。
10代や20代の頃なら、誰かに助けを求めたらまだ手伝ってもらえたかもしれない…。若さや体力でなんとかなったかもしれない課題がどうにもならないままそこにあります。
適切なタイミングで課題をクリアした友人・知人はすでに壁の向こう側におり、周回差が開いていて声も届きません。
ただ逃げ続けた自分だけがそこに取り残されるのです。
まるで夏休みの31日に終わらない宿題を永遠に続けているような感覚…
後悔・絶望・あきらめが押し寄せてきます。そして動けなくなる・動きたくなくなる。
これが逃げ続けた末路かもしれません。
ささやかな安心感もある
一方、逃げたことで得られるプラス面もあります。
結果論にはなりますが、「必要な逃げ」をしたことでストレスが減る、新しい環境に進むことが出来る、新しいご縁があるなどです。
逃げることのメリット・デメリット
逃げることにはメリット・デメリットがあります。
最初のうちは逃げることで一時的な解決を得られるかもしれませんが、長い目で考えた時、悪影響の方が大きくなる場合もあります。
逃げ出しそうになった時は一度立ち止まり、損得について考えてみましょう。
メリット
- ストレス要因が無くなる
- 環境や状況が好転する
- 次の選択肢が現れる
- 逃げた先に新しい世界がある
一番大きなメリットはストレス要因からの開放です。
完全に逃げるまでいかなくとも、一時撤退することで視野が広がり、新しい選択肢を取れることもあります。
収入アップのための転職や、よりよい環境への転居など前向きな逃げはメリットです。
デメリット
- より悪い状況に向かってしまう
- 成長の機会を逃す
- 逃げ癖がつく
- 我慢に弱くなる
- 自己肯定感・自信の低下
- 現実逃避に走ってしまう
デメリットで大きなものは成長や機会の損失、逃げ癖がつく、心身の健康が損なわれていくといったものがあります。
その時は良くても後になって後悔するパターンです。
逃げ続けることで上手くいかない負のループに陥り、現実逃避のためのギャンブルや依存症などにハマり、さらに悪い状態に向かう可能性もあります。
人付き合いや難しい仕事を避けていたところ、年齢に見合った経験・考え方が身に付かず、責任感の乏しい大人気ない30代になってしまいました。
これは「悪い逃げ」の結果だと感じます。
人生をやり直す方法
では、30代まで逃げ続けてしまった私のような人間に挽回のチャンスはあるのでしょうか?
厳しいですが一発逆転は不可能です。
今からできることをひとつずつ取り組むしか状況は変わらないと思ってください。
100%の理想に近づくのは難しいですが、「今よりマシ」にはなれるはずです。
まずは課題の棚卸し
- 今からやり直せるもの、やり直せないものを分ける
- 逃げる原因を把握する
- 逃げる時やその後のパターンを把握する
課題の山の中には現時点からやり直しが効くもの、手遅れのものが混ざっています。
適切な年代やタイミングを逃すと難しいものについてはあきらめ、今手を付けられるものからスタートしましょう。
自己分析をして、逃げる原因やパターンを特定しておくことも大事です。
自分ひとりだとどうしても逃げてしまう場合、誰かに助力を求めることが可能になるからです。
専門家の手を借りる
- カウンセラーと一緒に課題の棚卸しをする
- ライフプランナーにこれからの人生設計を相談する
- 逃げ癖のない友人からアドバイスを受ける
- 誰かに「助けて!」を言おう
一人で悩み塞ぎ込み、何からしたらよいかわからない人もいると思います。
そういう方は専門家やサービスを利用しましょう。
自分の人生すべてを理解してくれる訳ではないですが、客観的な意見を受けることで、見えなかった解決への道が現れる可能性があります。
また、なんとか自分ひとりで…と考えて手詰まりになる前に助けを求めましょう。どこに「助けて」と言ったら良いか、という視点で周りを見回すと駆け込める場所が意外と見つかります。
行動は小さなステップから
- 一番低いハードルからこなす
- 一気にやらない
- 達成感を積み重ねていく
逃げ続けた物事に向き合う時は一番低いハードルを設定しましょう。
低くしたハードルでも越えられないかも…という時は、さらに回り道や別の方法がないかまで考えます。大事なことは問題に向き合う気持ちをまず持つことです。
焦らず自分のペースで一つずつ達成することで自信をつけていくことができます。
スモールステップの例 ①
例えば、知識の学び直しは本を読むのがお手軽です。
本を選ぶ時は自分がつまずいた年代の本を読むのがおすすめ。
大人だからといって専門書を読むのはハードルが高すぎる事が多いからです。
スモールステップの例 ②
行政やNPO団体の講座を受けてみるというのも一つの手です。
オンラインのスキル講座を受講することも良いと思います。
これらは悩みを改善したい人向けに開かれている講座が多いため、重い責任や成果を求められません。
実際に試す前に、まずここで自信をつけるのも良いでしょう。
まとめ
- 逃げ続けた先には、逃げた年数分の高い課題の壁がある
- 気持ちの良い人生にはならない
- やり直せる段階で早めに問題に向き合うのが良い
- 35歳まで逃げてきたら、一発逆転はない
これが現在35歳の私が感じ、考えていることの全てです。
逃げ癖を放置することは確実に人生のクオリティを下げていきます。できればその都度壁を越えていきたいですが、難しい時もあるでしょう。
世の中の多くの方は大なり小なり逃げも手段として使っています。全ては結果論にしかなりませんが、出来れば戦略的な良い逃げを使うようにしたいですね。
この記事にたどり着いた方が、私を反面教師に問題に立ち向かえることを祈っています。