【推しロス】推しの卒業が辛い・喪失感がひどい時の乗り越え方

推しが卒業して、心にぽっかり空いた穴が埋まらないと感じていませんか?
私も今、長年追いかけていた推しが急な引退をし、深い喪失感に包まれています。

「もうあの笑顔に会えないのか」「声も聞けないのか」と思うと、胸が締め付けられます…
本記事では、私と同じように推しの卒業で心が折れそうなあなたに向けて、推しロスによる喪失感の正体や、その悲しみの癒し方を紹介します。
少しでも心が軽くなるヒントがあれば幸いです。
推しの卒業で感じる喪失感の正体とは
「推しロス」の心理
推しの卒業は、まるで心の一部を失ったような感覚をもたらします。
これを「推しロス」と言い、推しが与えてくれていた安心感や日常の充実感が失われることから生じる心理現象です。
推しの存在は、日々の励みであり、楽しみでもあります。
その存在が突然なくなることで心にぽっかりと空洞ができるのです。
期待の喪失
推しの卒業は「期待の喪失」も引き起こします。
例えば、「次のライブで推しに会える」という期待や、「推しが成長する姿を見届けたい」という未来への希望が奪われることで、深い虚無感や無気力に包まれます。
自分のアイデンティティの喪失
推しが、自分の生きがいや目標といったアイデンティティの一部になっていると、それを失ったときに「自分の一部がなくなったような感覚」になることがあります。
脳の中では、自己認識に関係する部分が混乱します。
これは「自己同一性の揺らぎ」とも呼ばれます。
心理学でも非常に深く、丁寧に扱われているテーマで、親しい人の喪失体験やトラウマ、人生の転機でも見られる現象です。

このように、推しの卒業は想像以上に心に大きなダメージを与える現象なのです
喪失感・つらい気持ちが続く理由
推しの卒業のあと、心の切り替えができず長く辛い気持ちが続くのには理由があります。
「悲しみの5段階」という状態が繰り返されるから
「悲しみの5段階」は、否認・怒り・取引・抑うつ・受容という5つの心理的プロセスからなる、深い悲しみを5つの感情の段階に分ける考えです。
人間はこのプロセスを行ったり来たりしながら悲しみを受容していきます。
しかし、その間は気分が戻ったり、またひどく悲しくなったりを繰り返します。
- 否認:現実を受け入れたくない感情。「本当に卒業するの?」と信じられない。
- 怒り:「なぜ推しが卒業しなければならないのか」と怒りや恨みが湧く。
- 取引:自分なりの理屈をつけて現実を正当化しようとする。「推しは必ず戻ってきてくれるはず」「誰かのせいで卒業に追い込まれた」など。
- 抑うつ:喪失の現実を受け入れ、深い悲しみに沈む段階。
- 受容:時間をかけて、徐々に現実を受け入れられるようになる。
プロセスの順番やかかる時間には個人差があります。
無理に「早く立ち直らなければ」と焦らず、今の自分の感情をそのまま認めることが大切です。
喪失感を和らげる方法5つ
しかし、忙しい現代人が悲しみを受け入れる時間を十分に持つことは難しいです。
少しでも早く回復したいと考えている方に向けて、喪失感を和らげる具体的な方法をいくつか紹介します。
思い出を形に残す
推しとの思い出を何らかの形に残すことで、心の整理が進みます。
- 写真アルバムやスクラップブックをつくる
- 自分だけの宝箱を作る
- 推しとの思い出を文字に書き出して振り返る
これはナラティブ・セラピーとも呼ばれる心理療法です。
自分と推しとの関係を「思い出の物語」として語り直すことで、確かに推しが存在していたこと、楽しかった時間を再確認できます。
「卒業によって関係性が断絶した」のではなく、「思い出の中に生きている」という継続性を認識することで、失ったショックを和らげます。
推しの卒業メッセージを読み返す
推しが残したメッセージや最後のライブ映像などを見返してみましょう。
何度も繰り返し見ることで、推しの言葉が心に沁みわたり、少しずつ現実を受け入れられるようになります。
その時はショックで見落としていた意味や言葉を再発見でき、癒しにつながるかもしれません。
もちろん、悲しみが酷い時は無理をしないでください。
今の気持ちを書き出す
自分の現在の気持ちを、そのままノートやスマホのメモに書き出してみましょう。
- どうしてこんなに悲しいのか
- 推しの卒業で何を失ったのか
- 耐えられない苦しさ、つらさ
- 自分はどうしたらいいのか…
思いつくままに言葉を綴ることで、心の中のもやもやを吐き出し、整理することが出来ます。
信頼できる友人と話す
共に応援していた友人やファン仲間と話すことで、自分の気持ちを共有できます。
「自分だけが辛いんじゃない」と感じることで、孤独感が少し和らぎます。
また、先に立ち直った仲間の言葉を聞くことができれば、回復の足がかりにすることもできます。
リラックスできるルーティンを作る
毎日の生活に心地が良くなるルーティンを取り入れることで、気分が落ち込む時間を減らせます。
特に、音楽や香りなど、五感に作用するルーティンは気持ちを穏やかにする効果が高いです。

私の場合、歌詞のない音楽を静かめに流したり、セリフのない旅行動画を流しっぱなしにすることが効果的でした。
深い悲しみから少しだけ目をそらす時間を作ることがコツです
辛い時にしない方が良いこと
喪失感がひどい時は、心がさらに混乱したり、不要なストレスがかかることは避けたほうが良いです。
例えば、以下のようなことには気をつけてください。
- 推しの情報を過剰に追い続けること
- 無理に感情を抑え込み、元気なふりをすること
- 新しい推しを無理に見つけようとすること
- 夜遅くまで推しの動画やSNSを見続けること
推しの情報を過剰に追い続けること
卒業後の推しの動向やゴシップを過度に追いかけると、心の回復が遅れることがあります。
一旦距離を置き、自分の時間を取り戻すことも大切です。
無理に感情を抑え込むこと
「こんなことで落ち込んでいる自分はダメだ」と自分を責めるのは逆効果です。
感情を「押し込めること」は短期的には楽でも長期的に逆効果となり、後で反動が来る可能性が高まります。
また、「大丈夫なふり」を続けると、心の疲れがどんどん蓄積します。
無理せず、自分の気持ちを小出しにして解消しましょう。
新しい推しを無理に見つけようとすること
寂しさを埋めるために次の推しを見つけようと焦るのはあまり良くありません。
まだ癒えていない心で無理に興味を持とうとしても、逆に虚しさや無気力が増すことがあります。
夜遅くまで推しの動画やSNSを見続けること
寝る前に推しの思い出に浸ると、脳が興奮して眠れなくなることがあります。
夢見も悪くなる可能性があり、睡眠不足は心の回復にも悪影響を及ぼします。
喪失感が薄まるまでの期間について
残念ながら、喪失感が薄まる期間には個人差があり、平均的な「治癒の時期」は存在しないそうです。
しかし、心理学においてはいくつかの傾向が知られています。
愛着が強いものの喪失(人物、作品、コミュニティなど)では、「数週間〜数ヶ月」経ってからやっと感情が穏やかになることが多い
「早く忘れなきゃ」「元気にならなきゃ」と焦るほど、かえって長引くこともあります。
脳と心が自然に悲しみを整理するのを待ち、必要があれば、そのプロセスをサポートする行動を取り入れてください。
まとめ
推しの卒業は、心に深い傷を残す出来事ですが、時間をかけて少しずつ受け入れていくことが大切です。
喪失感は「忘れること」ではなく、「変化に慣れ、意味を再構築すること」で自然に薄れていきます。
そのための小さな習慣と感情表現の積み重ねが、最も効果的で持続的な回復方法です。

悲しみが深い今は、自分のことを一番大事にしてあげてくださいね