ADHD

大人のADHD当事者におすすめしたい、対策本ベスト5

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こんにちは、むのです。

最近は様々な専門家や、当事者の方が発達障害の本を発表するようになりました。

手軽に情報を得られる反面量が多く、どれを手に取ればよいか迷う方もいるのではと思います。

この記事では、大人のADHD当事者・グレーゾーンの方向け私が読んだ本で実際役立った5冊を紹介します。

ADHDの対策本を探している方は、よろしければ参考にしてみてください。

 

むの
むの
こんな悩みを抱えるADHDの方におすすめです
  • 片付けが出来ない
  • 仕事でうっかりミスが多い
  • 取り掛かりが遅く、深刻な先延ばし癖がある
  • 本気を出せばやれると思っている
  • 頭の中が雑念でいっぱい
  • 時間感覚がズレている
  • 衝動的な行動をしやすい
  • イライラしやすい
  • 不安感、ネガティブな気持ちになりやすい
  • コミュニケーションが下手

 

大人のADHD当事者におすすめ・対策本ベスト5

  1. 発達障害サバイバルガイド
  2. 要領がよくないと思い込んでいる人のための仕事術図鑑
  3. ゆるメンタル練習帳――そこそこ幸福に生きる40のコツ
  4. 反応しない練習 あらゆる悩みが消えていくブッダの超・合理的な「考え方」
  5. ADHDの人の「やる気」マネジメント

 

ベスト1 発達障害サバイバルガイド

 

著者・借金玉さんについて

著者の借金玉さんは30代男性、不動産営業の仕事とライター・作家業を兼務している発達障害当事者の方です。

大学時代にADHDの診断を受け、コンサータを服用しています。ASDの傾向もあるそうです。

有名大学を卒業し金融機関に就職するなどエリート路線を進んでいましたが、障害特性のため仕事ができない状態となります。

その後、事業破綻・借金を抱えうつ病にもかかるという波乱万丈な人生を送っています。

これらの経験や乗り切り方を紹介した呟きが多くの人に評価を受け、書籍『発達障害の僕が「食える人」に変わったすごい仕事術』を発行しています。この本は2冊目の本となります。

どんな本?

-「あたりまえ」がやれないあなたへ

ADHDの本というと、「〇〇が出来ない時はこうしましょう」「”普通”になるためにはこうしましょう」といった意識が高いものが多い印象です。

それができたら苦労しないんだけど!?と思ってしまう内容もあります。

この本は逆で、完治できない障害を抱えたまま「いかに生き延びるか」、失敗したあとどうにか立ち直るためのノウハウが主に書かれています。

著者が言う通り意識が低い本です。

精神的にクタクタの時でも読むことが出来ます。むしろ、その場合を想定して書かれています。

読み終わると、「最低これだけすれば生きていていいんだ」「”普通”のレベルが高すぎる、自分に合ったレベルで動けばいい」と肩の力を抜くことができます。

  • 風呂に入れない病
  • ぶっこみ収納で汚部屋脱出
  • 服にセンスは必要ない
  • 最低限生きていく食のベース
  • 一発逆転マインドを捨てる
  • 死ねばいいやの麻薬に頼らない

こんなワードに興味があればぜひ手に取ってみて下さい。

むの
むの

【ひとこと感想】

著者はもともとの能力が高いので、凡人には参考にならないのでは…とはじめは疑いながら読みました。

読んでみるとそんなことはなく、自分にも当てはまるADHDあるあるが沢山。肩の力を抜くきっかけになった本です。

ベスト2 要領がよくないと思い込んでいる人のための仕事術図鑑

著者・小鳥遊さん/F太さんについて

※この本は2人の著者による共同執筆となっています。

小鳥遊さんは40代男性、都内のメーカーに勤める会社員でADHD当事者です。

司法書士事務所や不動産業のアルバイトをクビ同然で退職。やっと就いた次の職場でもミスを極度に恐れ、メンタルを崩し2度の休職を体験されています。

この経験を元に障害をカバーする仕事用ツールを自作。無償で提供すると同時に、「うまくいかない人のための仕事術」をTwitterや講演会で発信しています。

F太さんはTwitterを中心に活動している方です。特に障害などは公表していない様子。

「うまくいかない自分にかけてほしい言葉」や、「めんどうでもなんとか行動する方法」などのライフハックを発信し、2つのアカウントで合計30万人以上のフォロワーに支持されています。

『明日ちょっと運がよくなる、思考のメモ』という本も執筆されています。

どんな本?

この本で紹介されていることは、発達障害を持つ人が任せられた仕事を淡々とこなし、日々を平穏に過ごすためのライフハックです。

「いつか仕事でヘマをして居場所がなくなってしまうのではないか…」と不安な人に、助言と励ましをあたえてくれます。

  • 仕事を先送りしてしまう
  • 段取りがうまく行かない
  • ささいなミスでひどく落ち込む
  • ケアレスミス、忘れ物が多い
  • 職場でのコミュニケーションが苦手
  • メール返信に時間がかかる
  • 集中できない

といった、発達障害を持つ人が職場で抱きがちな悩みを、根性論でなく工夫でカバーしていく方法を解説しています。

定型発達の新社会人の方にもおすすめできる内容です。

障害特性とうまく付き合いながら仕事をしていきたい、今よりも楽に仕事をしたいという方は、試しに読んでみてはいかがでしょうか。

むの
むの

【ひとこと感想】

事務系のような、毎日決まった作業をする職業に向いている本だと思います。

デザイン職という、忙しく物事が動く仕事では全ての方法は使えませんでしたが、タスクシュート法は自分に合っていました。

タスクシュート法を使ってから工程の抜け漏れが減ったのは良かったです。

ベスト3 ゆるメンタル練習帳――そこそこ幸福に生きる40のコツ

著者・バク@精神科医さんについて

著者のバク@精神科医さんは元内科の精神科専門医で、ADHD当事者です。

さらに、心が男性でも女性でもないXジェンダーの中の無性という性自認の方でもあります。

学生時代にはイジメにもあい、社会人になってからはうつ病と休職を経験されています。

現在は「よりわかりやすく、誤解のない精神科医療」の啓発を目標に講演を行ったり、Twitterでつらい心に効く情報を発信しています。

どんな本?

-あなたの「生きづらさ」の原因を探してみよう

発達障害の有無にかかわらず、生きづらさを感じる全ての人へ向けた「ほどほどいい塩梅」に生きるノウハウを解説した本です。

キーワードは擬態

生きづらさを感じている人は「周囲に溶け込む擬態」ができず、問題に正面から突撃することで疲れ果ててしまっているそうです。

幸せそうに生きている人は「擬態」がごく自然に身に付き、できている人たちです。この「擬態」がうまくできるようになれば、悩みの多くが自然と薄くなっていくという内容が書かれています。

自分を根本から変えることは不可能とはっきり言ってくれる。でも、工夫次第で生きづらさの緩和はできるよと教えてくれる本です。

  • 世の中に溶け込む「擬態」を覚えるとラクになる
  • 生きるのが楽になる心の習慣
  • あなたの人生に勝ち負けというものは存在しない

こんなワードに興味が持てたらぜひ読んでみて下さい。

むの
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【ひとこと感想】

この著者も職業医という、もともとの能力が高い方です。

しかし、診察した一般の方の例を出して解説しているので自分にも参考になることばかりでした。

Twitterでも日々役立つ情報を発信しているので、フォローもおすすめです。

ベスト4 反応しない練習 あらゆる悩みが消えていくブッダの超・合理的な「考え方」

どんな本?

仏教の教えをベースに心を整え、合理的に悩みを解決する方法を解説した本です。

不安になりやすい、すぐにイライラしてしまうという人におすすめの一冊。

全ての悩みには「つい動いてしまう、心の反応」がともなっています。

  • 先のことを考えて「不安になる」
  • 心ない相手の態度に「イラっとする」
  • 酷い事件のニュースを見て「悲しくなる」

人は生きている限り、常に何かに心が反応し続けているそうです。

これがストレスの元になっていると考えたブッダは、心の反応を観察し素早くリセット・解消する方法を編み出していました。その方法を丁寧に解説しています。

ADHDの障害そのものに対処する本ではありませんが、ADHDの人の多くが持っている感情の悩みに効くです。

むの
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【ひとこと感想】

この本はADHDの診断が出る前に読んでいた本です。

ジェットコースターのような感情の動きに悩んでいたところ、この本の考え方を知り目からうろこでした。

それ以降、何かにネガティブになりそうな時に思い出し、対応できるようになりました。アンガーマネジメントの参考にもなると思います。

ベスト5 ADHDの人の「やる気」マネジメント

どんな本?

ADHD当事者に特化した、やる気を行動に移す方法を解説した本です。

ADHDの人が持つ、やる気はあるのに行動に移すのが難しいという特性をなんとかコントロールする方法が書かれています。

全てのページがイラスト入りでわかりやすく、とりつきやすい雰囲気の本なので学生のADHDさんにもおすすめです。

むの
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【ひとこと感想】

私の症状の中でも深刻だった「先延ばし」の解決に少し役立った本です。

少しというのは、「それができれば苦労しないんだけど!?」という所もあったためです。

自分が困っている原因をさぐる、定型発達の脳との具体的な違いを知り、対策するための一歩を踏み出すのによい本だと思います。

1冊の本で完全に対策することは難しい

  • 5冊も読む時間がない
  • この中の1冊で全て解決しないの?

そう思う方もいると思いますが、結論として、1冊で全ての困りごとを解決することは難しいです。

なぜなら、ADHDの症状は個人ごとに異なり、性別や生活環境でも困り度が変わるためです。

なるべく自分の状況に近い事例が書かれている本を探し何冊か読んだ上で合う方法を組み合わせていくことが最善策だと私は考えています。

この記事も、その本探しのお手伝いになれば幸いです。

 

忙しくて時間がない、本を読むために集中するのが難しいという人は、動画で学ぶのもおすすめです。

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